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AI生成コンテンツと著作権 - 知っておくべき基礎知識

AIが生成した画像や文章の著作権はどうなるのか?クリエイターとして知っておくべき基本的な知識を解説します。

AI生成コンテンツの著作権問題

AI技術の発展により、誰でも簡単に画像や文章を生成できるようになりました。しかし、これらのコンテンツの著作権については、まだ明確なルールが確立されていない部分もあります。この記事では、現時点で知っておくべき基礎知識を解説します。

AI生成コンテンツの著作権で問題となる3つの観点

  • 生成物の著作権:AIが作ったものに著作権はあるのか?
  • 学習データの著作権:他人の著作物を学習に使ってよいのか?
  • 類似性の問題:既存作品に似た生成物は著作権侵害か?

AI生成物に著作権はあるのか?

日本の著作権法では、著作物は「思想又は感情を創作的に表現したもの」と定義されています。つまり、人間の創作的な関与が必要です。

日本の著作権法の解釈

著作権が認められない可能性が高い

・シンプルなプロンプト(「猫の絵を描いて」)での生成
・ランダム生成ボタンを押しただけ
・AIに全てお任せの生成

著作権が認められる可能性あり

・詳細なプロンプトで創作意図を表現
・複数回の生成と選択、加工を重ねた場合
・AI生成を素材として人間が大幅に加工

各国の対応状況

AI生成物の著作権備考
日本人間の創作的関与が必要文化庁で検討中
米国人間の創作が必要著作権局がAI単独生成を否定
EU人間の創作が必要AI規制法で詳細検討中
中国ケースバイケースAI生成物に著作権を認めた判例あり

サービスごとの利用規約

AI生成サービスを利用する際は、必ず利用規約を確認しましょう。サービスによって条件が大きく異なります。

主要サービスの権利関係

サービス生成物の権利商用利用条件
DALL-E / ChatGPTユーザー帰属有料プラン推奨
Midjourneyユーザー帰属有料プランが必要
Stable Diffusionユーザー帰属可(モデルによる)ライセンス確認必須
Adobe Fireflyユーザー帰属商用利用に最適設計
Canva AIユーザー帰属有料プラン推奨

確認すべきポイント

生成物の権利帰属:誰のものになるか
商用利用の可否:有料プラン限定の場合も
クレジット表記:AI生成の明示が必要か
禁止事項:許可されていない用途
学習への使用:生成物がAI学習に使われるか

学習データと著作権

AIの学習に使われたデータの著作権も大きな議論になっています。

主な論点

📚

学習利用の適法性

他人の著作物を無断でAI学習に使用することの是非

🔍

類似性の問題

学習データに酷似した出力が生成された場合の扱い

🚫

オプトアウト権

自分の作品を学習から除外する権利の保障

💰

対価の問題

学習に使われた作品の作者への補償

日本の著作権法30条の4

日本では、著作権法30条の4により、「著作物に表現された思想又は感情を自ら享受し又は他人に享受させることを目的としない場合」には、著作物を利用できるとされています。

AI学習がこれに該当するかは解釈が分かれており、「非享受利用」として許容される場合もありますが、今後の判例や法改正に注意が必要です。

安全に利用するためのポイント

1
商用利用が明確なサービスを選ぶ

Adobe Fireflyなど、学習データの著作権がクリアなサービスを優先

2
類似性をチェック

生成物が既存作品に酷似していないか、画像検索などで確認

3
規約を定期的に確認

利用規約は変更されることがある。重要な用途では最新版を確認

4
記録を残す

プロンプト、生成日時、使用サービスを記録しておく

5
専門家に相談

重要な商用利用では、弁護士など専門家への確認を検討

具体的なケーススタディ

実際のシーンでの判断例を紹介します。

ケース1:ブログのアイキャッチ画像

状況:個人ブログでAI生成画像をアイキャッチに使いたい

判断:商用利用可能なサービス(DALL-E有料版、Adobe Firefly等)で生成すれば、基本的に問題なし。ただし、特定のキャラクターや実在の人物に似せた生成は避ける。

ケース2:企業の広告素材

状況:企業の広告でAI生成画像を使用したい

判断:商用利用が明確に許可されたサービスを使用。Adobe Fireflyなど学習データがクリアなものが安心。重要な広告では法務確認を推奨。生成物の類似性チェックも必須。

ケース3:同人誌・創作活動

状況:同人誌の挿絵にAI生成画像を使いたい

判断:即売会やネット販売は商用利用に該当する可能性あり。商用可能なサービスを使用し、既存キャラクターに似せた生成は避ける。AI生成であることを明記するかは場の慣習を確認。

今後の展望

AI生成コンテンツの著作権については、世界各国で議論と法整備が進んでいます。

  • 日本:文化庁がガイドライン策定中
  • 米国:著作権局がAI生成物の登録基準を検討中
  • EU:AI規制法(AI Act)で透明性要件を導入

最新の情報をキャッチアップしながら、適切に利用していくことが大切です。

まとめ

AI生成コンテンツ利用の3原則

  • サービス選び:商用利用が明確に許可されたものを使う
  • 類似性確認:既存作品との類似がないかチェック
  • 記録保持:生成の経緯を記録しておく

当サイトの「間違い探しランド」で使用しているAI生成画像も、商用利用可能なサービスで作成し、適切に管理しています。

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honualohak編集部

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